住宅ローンで「フラット35」が気になり調べていると、必ず「ARUHI」という国内最大手の住宅ローン専門金融機関にたどり着きます。
「ARUHI」の名前を初めて見聞きした方は、「ARUHIで住宅ローンを組んでも大丈夫なのだろうか?」と心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ARUHIは銀行ではなく、住宅ローン専門の金融機関です。(※累積融資実行件数及び金額 2024年6月 株式会社日本能率協会総合研究所調べ)
企業への融資など一般的な銀行業務は行っておらず、個人に対してのみ住宅ローンを貸し出している金融機関になります。
ARUHIで住宅ローンを組んでから後悔しないため、この記事では「ARUHIの住宅ローン」について解説します。
この記事を読むことでARUHIのことはもちろん、主力商品である住宅ローン「フラット35」についての特徴やメリット、デメリットなど分かるようになります。
記事を最後まで読んだ頃には、ARUHIの住宅ローン「フラット35」を利用すべきかどうか理解できているはずです。
「ARUHI」と住宅ローン「フラット35」の基礎知識
最初に金融機関としての「ARUHI」と住宅ローン「フラット35」および「ARUHIが提供するフラット35」の特徴について解説します。
SBIアルヒ株式会社って銀行なの?どんな会社か解説
SBIアルヒ株式会社とは、元々ソフトバンクを源流とする会社です。
2000年にソフトバンク・ファイナンスカード株式会社という名称で設立され、その後に何回か社名変更され、2005年にはSBIモーゲージ株式会社に商号変更されました。
さらに2015年にアルヒ株式会社に社名変更、2024年にSBIアルヒ株式会社に社名変更し、現在に至っています。
しょっちゅう名前が変わっていますので、ひょっとしたら今後も変わるかもしれませんね。
ARUHIは銀行ではなく、住宅ローンに限定した金融機関で、当初から住宅ローンを中心に業務を展開しています。
ARUHIは怪しいノンバンク系の高利貸しではなく、2017年12月に東証一部上場(現:東証プライム)を果たした安心できる会社になります。
会社の主力商品は住宅ローンであり、特に低金利のフラット35を提供しているという点が特徴の会社となっています。
しかもARUHIは、2010年からフラット35のシェア日本一を継続してる金融機関なのです。(※2010年度-2023年度統計、取り扱い全金融機関のうち借り換えを含む【フラット35】実行件数(2024年3月末現在、ARUHI調べ)
また、ARUHIは全国154拠点に店舗を設置しています。
※出典:アルヒ株式会社
店舗があるので、住宅ローンの相談やアドバイスを受けるなど対面で話ができるのもARUHIが支持されている理由のひとつだと思います。
「フラット35」とはどんな住宅ローン?
フラット35とは、住宅金融支援機構が民間の金融機関を支援することにより供給されている長期固定金利型の住宅ローンのことです。
35年間、固定金利で住宅ローンを組むことができます。
フラット35は、取り扱う金融機関により金利が大きく異なるのが特徴です。
ARUHIもフラット35を提供している金融機関のひとつになります。
また、フラット35の金利は各金融機関が要求する自己資金割合によっても異なります。
自己資金割合が多いほど低い金利でローンを組むことができます。
住宅金融支援機構のフラット35では自己資金を1割以上とすることが原則です。
1割の自己資金を出せない場合には、一般的に各銀行が独自に提供している35年固定金利を選択することになります。
あわせて、フラット35は団体信用生命保険の加入が任意という点が特徴です。
団体信用生命保険とは、借りた方が住宅ローンの返済中に死亡など万が一のことがあった場合、残りの住宅ローンを全て返済してくれる保険のことです。
通常、銀行の住宅ローンは団体信用生命保険の加入を必須条件としますので、健康上の理由で団体信用生命保険に加入できない場合には、フラット35が貴重な選択肢となります。
最後に審査の基準も特徴があり、フラット35は勤続年数などの条件が幅広く、個人事業主や転職したばかりの人などでも申し込みの対象としています。
勤続年数の最低期間の定めもなく、転職・就職・起業後間もない場合でも借り入れることが可能です。
銀行などで住宅ローンを組む時など、通常は3年継続の勤務実績が必要だったりするため、審査の厳しさに違いがあります。
「ARUHI」が提供する「フラット35」の特徴
ARUHIの住宅ローンの主力商品は住宅金融支援機構と提携して提供している「フラット35」です。
ARUHIのフラット35は金利の安さで常に国内の金融機関で上位に位置しています。
頭金として用意できる自己資金が3割または4割あるとARUHIスーパーフラットが利用でき、ARUHIフラット35よりもさらに金利が安くなります。
借入期間は15年以上で、以下のいずれかの短い年数が上限となっています。
・35年
また、ARUHIは団体信用生命保険の加入・未加入を選択することができ、未加入の場合は金利が下がります。
健康上の理由や持病をお持ちの方、すでに加入済みの保険で保障内容がカバーされている方はARUHIがおすすめです。
借入額の条件は以下の通りです。
しかしながら、諸費用も含んで借りてしまうと、将来、他行に借り換えすることができない可能性があるため注意が必要です。
通常、借り換えをする場合、多くの銀行が「当初購入時に諸費用を借入していないこと」を条件としています。
そのため、ARUHIのフラット35で諸費用まで含んで借りてしまうと、ずっと借り換えができなくなる可能性がありますので、諸費用までは借りないことをおすすめします。
ARUHIで住宅ローンを組む4つのメリット
前章では「ARUHI」や「フラット35」についてお伝えしました。
ARUHIが安心できる金融機関であることや住宅ローン「フラット35」の特徴について、お分かりいただけたのではないでしょうか。
この章ではARUHIで住宅ローンを組むメリットについて紹介します。
ARUHIで住宅ローンを組むメリット1.金利が安い
ARUHIのフラット35の金利は、かなり安いのが特徴です。
一般財団法人住宅金融普及協会によると、2022年12月31日時点による国内銀行の35年固定金利のランキングは下表の通りです。
No. | 各金融機関名 | 住宅ローン商品名 | 35年固定金利 |
---|---|---|---|
1 | ARUHI | ARUHIスーパーフラット6【団信なし】 | 0.86% |
2 | ARUHIスーパーフラット7【団信なし】 | 0.87% | |
3 | ARUHIスーパーフラット8【団信なし】 | 0.88% | |
4 | クレディセゾン | プラチナフラット8 | 1.28% |
5 | 紀陽銀行 | 全期間固定金利プラン(最大差引後金利) | 1.25% |
6 | 浜松いわた信用金庫 | 超長期固定金利型住宅ローン(定率型) | 1.5% |
7 | ARUHI | ARUHIスーパーフラット9【団信なし】 | 0.97% |
8 | クレディセゾン | プラチナフラット9 | 0.97% |
9 | しまね信用金庫 | 全期間固定金利型 | 0.99% |
10 | みなと銀行 | 金利プラン | 1.00% |
※出典:一般財団法人住宅金融普及協会
2023年4月17日においては、国内で最も35年ローンで金利が安いのは、「ARUHIスーパーフラット6【団信なし】」の0.86%です。
同じ時期の多くの銀行が採用している35年ローンの金利は1.3%ですので0.44%も低い数字となっています。
仮に、5,000万円を0.86%で35年ローンを組み、元利均等返済で返済を行うと、返済総額は57,919,715円となります。
次に、5,000万円を1.3%で35年ローンを組み、元利均等返済で返済を行うと、返済総額は62,260,997円です。
両者の差は約400万円となります。
もう少しだけ贅沢な物件を購入したいのであれば、ARUHIのフラット35を積極的に活用することがおすすめです。
また、2024年11月現在は、マイナス金利政策が導入されているため、金利は目一杯安い状況と考えられます。
今後、35年の間、これ以上金利が下がるとしてもわずかしか下がらないことが予想され、むしろ上がる確率の方が十分に高いといえます。
したがって、今のうちに超低金利の35年固定ローンを組むことは非常にメリットがあることなのです。
ARUHIで住宅ローンを組むメリット2.保証料と繰上手数料が無料である
ARUHIでは、保証料と繰上手数料が無料です。
保証料とは、保証会社の保証を受けるための対価として保証会社に支払う費用になります。
繰上手数料とは、繰上返済を行うために銀行へ支払う手数料のことです。
一般的に、ネット銀行でも保証料と繰上手数料は無料のことが多いです。
ARUHIはネット銀行ではありませんが、手数料がネット銀行並みに安いという点がメリットとなっています。
ARUHIで住宅ローンを組むメリット3.審査スピードが速い
ARUHIは審査スピードが速いのがメリットです。
仮審査なら当日、本審査でも3営業日以内で審査が可能です。
また売買契約前でも本審査が可能であり、他の銀行にはない特徴を持っています。
通常、本審査は売買契約締結後が原則です。
尚、審査から融資実行までに要する期間は1ヶ月程度です。
したがって、売買契約締結前に本審査を行っておけば、中古住宅の購入でもARUHIを利用することができます。
通常、ネット銀行では融資実行までの期間が1.5~2ヶ月程度かかってしまうため、ネット銀行は中古住宅の購入には利用しにくいです。
しかしながら、ARUHIはネット銀行並に手数料が安く、またネット銀行以上に融資実行までの期間が短い点がメリットといえます。
ARUHIで住宅ローンを組むメリット4.独自の優遇サービスがある
ARUHIで住宅ローンを借りた人だけが利用できる限定の優遇サービス「ARUHI暮らしのサービス」があります。
例えば、住宅を購入すれば必要になる手続きをARUHIがまとめてサポートする「ARUHI新生活パック」は、引越しの見積もりから電気や都市ガス、インターネット回線などの面倒な手続きを任せることができます。
また、新生活に向けて家電や家具の購入で割引が受けられる特典もあります。
その他にも多数の企業と提携しており、生活に直結した優遇サービスを多く提供しているので、うまく利用すれば大きな節約ができそうですね。
住宅購入後の暮らしを金銭面でもサポートしてくれる嬉しいサービスです。
ARUHIで住宅ローンを組む3つのデメリット
前章では「ARUHI」で住宅ローンを組むメリットについてお伝えしました。
なぜ、ARUHIの住宅ローン「フラット35」が選ばれているのか、お分かりいただけたのではないでしょうか。
次に紹介するのは、ARUHIで住宅ローンを組むデメリットについてです。
ARUHIで住宅ローンを組むデメリット1.変動金利が高い
ARUHIでは変動金利のローンも提供していますが、ARUHIの変動金利は高いのが特徴です。
ARUHIのホームページによると、2022年12月時点の変動金利(半年型)は「年0.700%~年1.000%」となっています。
一方で、一般財団法人住宅金融普及協会によると、2022年12月時点による国内銀行の変動金利のランキングは下表の通りです。
No. | 各金融機関名 | 住宅ローン商品名 | 変動金利 |
---|---|---|---|
1 | ジャパンネット銀行 | 住宅ローン(全期間引下型) | 0.399% |
2 | 足立成和信用金庫 | 住宅ローン 最大引下げ後金利 | 0.415% |
3 | 横浜銀行 | 住宅ローン 融資手数料型金利プラン(最大差引後金利) | 0.440% |
4 | 紀陽銀行 | 手数料定率プラン(最大差引後金利) | 0.445% |
5 | 新生銀行 | 変動金利〈変動フォーカス〉 | 0.450% |
6 | 東京スター銀行 | スター住宅ローン | 0.450% |
7 | ソニー銀行 | 変動セレクト住宅ローン(自己資金10%以上) | 0.457% |
8 | 住信SBIネット銀行 | ネット専用住宅ローン <通期引下げプラン> | 0.457% |
9 | Mr.住宅ローン REAL <通期引下げプラン> | 0.457% | |
10 | りそな銀行 | ずーっとお得!全期間型 融資手数料型 | 0.470% |
※出典:一般財団法人住宅金融普及協会
変動金利になってしまうと、ARUHIはトップ10の中には入ってきません。
2022年12月時点では、ジャパンネット銀行が0.399%ですので、ARUHIとは約0.3%も開きがあります。
住宅ローンを組む場合、通常は、変動金利と固定金利を組み合わせて組むことが多いです。
例えば半分を変動とし、半分を固定とするような組み方が良く見られます。
変動金利は、一般的には固定金利よりも安いというメリットがあります。
しかしながら、変動金利は日銀の政策金利が上がると上がってしまうのがデメリットです。
それに対して、固定金利は日銀の政策金利が上がっても上がらないというのがメリットとなります。
ただし、固定金利は一般的に変動金利よりも高いという点がデメリットです。
このように、変動金利と固定金利にはそれぞれ相反するメリットとデメリットがあるため、組み合わせて組むことでリスクを分散させることが通常となっています。
ARUHIは固定金利が安くても変動金利が高いという特徴があるため、一般的な組み合わせ戦略を取ってしまうと他行と変わらない結果となってしまうこともあります。
ARUHIのメリットを最大限に生かすには、全額を固定金利とすることです。
しかしながら、全額を固定金利とすれば変動金利をミックスするよりも支払利息は結局のところ高くなってしまいます。
今後は、世界情勢や日本経済の先行きが不透明なため、低金利が続くものと予想されます。
低金利が続く見込みであれば、変動金利を増やした方が有利となります。
しばらくは金利が上がる見込みは低いため、全額を固定金利とするには少しデメリットが大きいものと考えられます。
ARUHIで住宅ローンを組むデメリット2.事務手数料が高い
ARUHIの住宅ローンは、残念ながら事務手数料が高い点がデメリットになります。
事務手数料とは、住宅ローンの手続きのために銀行に支払う手数料のことを指します。
ARUHIの事務手数料は融資金額の2.0%(消費税別)です。
都市銀行などでは住宅ローンの事務手数料は10万円(消費税別)が相場となっています。
例えば、5,000万円を借りるとしても2%ですので事務手数料は100万円(消費税別)です。
都市銀行なら10万円で済むところを100万円も必要となるため、結構高い金額といえます。
ただし、この事務手数料が2.0%というのはネット銀行では相場です。
ARUHIはネット銀行ではないのですが、事務手数料はネット銀行並みに取っていることになります。
保証料と繰上手数料がないのもネット銀行の特徴でした。
ARUHIはネット銀行と比較すると特段に手数料が安いというわけではなく、手数料はあくまでもネット銀行並みということになります。
ARUHIで住宅ローンを組むデメリット3.メインバンクのメリットが使えない
ARUHIから借りてしまうと、メインバンクのメリットが使えないというのもデメリットとなります。
一般的に、多くの方は給与振込口座がメインバンクとなっていることが多いです。
メインバンクとは、その人にとって貯金額や借入金、取引回数等が最も多い銀行のことを指します。
一般的に、給与振込口座の銀行で住宅ローンを借りると、優遇金利の適用や、振込手数料が無料となる等のサービスを受けることができます。
また、メインバンクであれば住宅ローンの審査にも通りやすいのが一般的です。
そのため、給与振込口座が都市銀行や大手地方銀行の場合には、そのままその銀行で住宅ローンを申し込む人が多くなっています。
よって、ARUHIを検討するならまずはメインバンクで住宅ローンの条件を確認し、その後でARUHIと比較して有利な方を選ぶのが鉄則になります。
いきなりARUHIで借りてしまうと、実はメインバンクの方が条件は良かったということもあります。
特に優遇金利は、表に出てこない情報であるため、実際に窓口に聞きに行かないとわかりません。
勤務先によってはかなり低い金利で組むことができる場合もありますので、かならずメインバンクで条件を確認してからARUHIを検討するようにしましょう。
逆に個人事業主など給与振込口座のメインバンクを持たれていない人は気にしなくてよい点になります。
ARUHIの住宅ローン「フラット35」が向いている人
ARUHIの住宅ローン「フラット35」が向いている人は以下になります。
ARUHIの住宅ローン「フラット35」が向いている人
- 金利変動を気にせず安定した返済プランを立てたい人
- 1割以上の頭金が用意できる人
- 早く審査を通したい人
- 過去の病気などで団体信用生命保険に加入できない人
- 転職して間もない人
- 個人事業主の人
- 「フラット35」を利用するつもりの人
ARUHIは住宅ローン「フラット35」でシェアナンバーワンを継続達成しています。
それだけ多くの人にARUHIの住宅ローン「フラット35」が選ばれる理由は、やはりメリットが多くあるからです。
そもそもフラット35を利用するつもりで検討されている人であれば、「ARUHIのフラット35」を選択しない理由はありません。
ARUHIは、WEBで「事前審査」の申し込みができ、審査結果はメールで1~2営業日に知らせてくれます。
流れは以下ステップとなりますので、さっそく利用してみてはいかがでしょうか。
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まとめ
ARUHIの住宅ローンについて解説してきました。
ARUHIは、元々はソフトバンク系のまっとうな銀行です。
ARUHIの住宅ローンには、「金利が安い」、「保証料と繰上手数料が無料である」、「審査スピードが速い」のメリットがあります。
一方で、「変動金利が高い」、「事務手数料が高い」、「メインバンクのメリットが使えない」がデメリットです。
まずは給与口座のある銀行の住宅ローンと比較して、それを上回るメリットがあれば検討することをおすすめします。