永住権なしでも大丈夫!?外国人が住宅ローンを組むための全知識

永住権なしでも大丈夫!?外国人が住宅ローンを組むための全知識

もしあなたが外国籍の方で、日本でマイホームの購入を検討しているのであれば以下のような考えを一度は持ったことがありませんか?

  • そもそも外国人は日本で家が買えるの?
  • 外国人が日本の住宅ローンを利用できるか知りたい
  • 日本人と外国人では住宅ローン審査が変わる?
  • 外国籍で永住権がなくても住宅ローンは組めるのだろうか…

外国籍の方が日本でマイホームを購入する際、上記のような疑問や不安を持っている人は多いです。

そこで今回の記事は、住宅ローンの利用を検討している外国籍の方が絶対に知っておくべき必須情報を紹介していきます。

この記事を最後まで読んだ頃には、外国籍で永住権もない方でも住宅ローンを利用する方法について理解できていることでしょう。

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目次

外国人は日本でマイホームを買えるのか

コロナにより一時的に激減した外国人観光客ですが、2022年の緩和により増加。

日本を訪れた外国人観光客は2022年に年間で150万人を超えています。

政府の発表によると、日本に仕事や留学目的で滞在している人の数も2022年に約300万人とコロナの規制緩和を境に年々増えています。

これだけ多くの外国人が日本に住んでいるので、中には日本で家を購入して生活したいと思っている人もいるでしょう。

しかし、外国人が日本で家を買うことは、そもそも可能なのでしょうか?

国によっては、外国籍の人が不動産の所有を認めていないケースも少なくありません。

代表的な事例だと、インドネシアが挙げられるでしょう。

インドネシアでは自国籍の人しか不動産を購入することができません。

またシンガポールとフィリピンでは、外国籍の人でも建物を購入することはできますが、土地を購入することができない仕組みになっています。

では、日本ではどうでしょうか。

結論からいいますと、現在の日本では外国籍の人も日本人と同じように家を購入することができ、土地の所有権も認められています。

居住だろうが投資用だろうが関係なく、購入の目的に応じて制限されることもありません。

「円安」と「東京オリンピック開催決定」を動機として、多くの外国人が日本の不動産を購入しているというのをニュースなどで聞いたことがある人もいるでしょう。

しかし、購入が認められているのと、実際に購入可能かどうかは別の話。

不動産を現金で購入できるだけの十分な資金力があれば問題ありませんが、もしそうでないなら住宅ローンを利用して購入資金を用意する必要があります。

外国人が日本の住宅ローンを利用するための条件

ここまでは「外国人は日本でマイホームを買えるのか」という問いに対する答えを紹介しました。

日本では外国籍の人でも、土地・建物を購入できることを理解していただけたと思います。

次にお伝えするのは、外国籍の人と日本の住宅ローンの関係について。

前章でお伝えした通り、外国籍の人でもマイホームをもつことは可能ですが、実際に購入するとなると、購入資金を用意する必要があります。

購入資金を用意する手段として、日本の金融機関で住宅ローンが利用できないかと考えている方も多いのではないでしょうか。

現在、日本の金融機関の多くは外国籍の人が住宅ローンを組むための条件として、「永住権の有無」を重視しています。

中には外国人専用の住宅ローンを扱う金融機関もありますが、結局のところ永住権のあり・なしを重視する金融機関がほとんどです。

ちなみに、審査基準に勤続年数の最低期間の定めがない住宅ローン「フラット35」も、永住権がない外国籍の人は対象外となっています。

では、なぜ日本の金融機関は、ここまで永住権のあり・なしを重要視しているのでしょうか?

それは住宅ローンが数千万円という膨大な融資額を貸し出すうえに、35年もの長期返済になる商品だからです。

永住権がない外国籍の人だと、数年後に帰国してしまうかもしれません。

そうなれば、住宅ローンの返済が延滞する可能性が高く、金融機関としては大きな損害を出してしまうことになります。

このような大きなリスクを回避するために、ほとんどの金融機関は永住権なしの人には貸さないようにしているのです。

実際に筆者が不動産業者をしていた時、外国籍の方を担当することが何度もありましたが、永住権がない場合は否決になることが多かったのを覚えています。

永住権がある外国人が住宅ローンを利用する時の審査内容

前章では外国人が日本の金融機関で住宅ローンを利用するための条件についてお伝えしました。

外国籍で永住権がない場合、日本の住宅ローンは審査で苦戦することをお分かりいただけたのではないでしょうか。

次に紹介するのは、外国人が住宅ローンを利用する時の審査内容について。

ここまで散々「永住権なしでは住宅ローンの審査に苦戦する」と言ってきましたが、逆を言えば永住権を持っている外国籍の人であれば、日本人と同じ条件で住宅ローンを利用することが可能になります。

一般的な住宅ローンの場合、外国人のみ特別に設置されている審査基準はありません。

外国籍の方でも永住権さえあれば、日本人と同じ住宅ローンの審査内容だと考えてよいでしょう。

外国人が申込者であっても、審査内容の中心となるのは「利用者が確実に返済してくれるかどうか」という点に終始するはずです。

具体的には、給与に占める返済額は適正かどうか「返済比率(返済負担率)」を使って判断するのはもちろんのこと、他の借入金の状況や勤続年数と勤務形態などが審査されます。

ただし、銀行によっては日本語で会話が可能なことを条件としているケースも多いので、あらかじめ注意しておくようにしてください。

永住権のない外国人が住宅ローンを利用するには

ここまでは永住権を持つ外国籍の人が住宅ローンを利用する時の審査内容について紹介しました。

永住権さえもっていれば、日本人と同じように住宅ローンの審査が行われることを理解していただけたと思います。

次にお伝えするのは、永住権がない外国籍の人が住宅ローンを利用する方法について。

ここまで紹介してきたように永住権を持っていれば、外国籍の人も日本人と同じように住宅ローンを組むことができます。

では、永住権がない外国籍の人が住宅ローンを利用することは、できないのでしょうか。

結論から言いますと、永住権がなくても住宅ローンを利用できる可能性はあります。

実は日本の一部の金融機関では、一定の条件を満たしている場合に限り、永住権がなくても住宅ローンを利用することが可能になっているのです。

また、日本の金融機関が指定した条件を満たしていない場合でも、母国の金融機関の日本支店があれば、そこに利用してみるのも選択肢の一つです。

母国の金融機関であれば、永住権がないからこそ住宅ローンを組むことができるはずです。

しかし、日本の金融機関が提供する一般的な住宅ローンより金利が高くなるので注意してください。

また、変動または固定にするかどうかなど「金利タイプ」を選択することができない場合もあるでしょう。

このように永住権を持っていない場合は、デメリットがあることを忘れないようにしてください。

ちなみに、筆者が昔担当した永住権がない外国籍の方は、ちょっと変わった方法で住宅ローンを組むことができました。

実は奥さんが日本で仕事をして安定した収入があったので、奥さんの名義で住宅ローンを組んだのです。

ただ、返済についてどちらが払うか明確にしていなかったせいか、後々に色々とモメていたようでした。

もし奥さんに代わりに組んでもらうのであれば、今後どのように返済していくのか、夫婦の間でしっかりと議論をしておく必要があるでしょう。

永住権がない外国人でも借りやすい住宅ローンを提供する銀行

前章では永住権がない外国籍の人が住宅ローンを利用する方法についてお伝えしました。

どうすれば永住権がなくても住宅ローンを利用することができるのか、お分かりいただけたのではないでしょうか。

最後に紹介するのは、永住権がなくても住宅ローンが利用できるかもしれない銀行について。

先述したように一部の銀行では条件さえ満たしていれば、永住権がない外国籍の人でも住宅ローンが利用できます。

一部の銀行とはどこなのか」と気になっている人もいるでしょう。

そこでこの章では、永住権がない外国籍の人に住宅ローンを貸し出した実績のあるオススメ銀行をご紹介。

具体的な銀行名と貸し出し条件については、次項より紹介していきます。

三菱UFJ銀行

メガバンクとしてお馴染みの三菱UFJ銀行は、永住権がない外国籍の人でも以下の条件さえ満たしていれば、住宅ローンの申し込みができるようになっています。

  • 配偶者が日本人または日本在住歴5年以上の人
  • 日本企業への勤務年数3年以上の人

ただし、永住権がない外国籍の人の場合は「住宅金額の8割までしか貸し出しできない」という条件がついてくるので、注意してください。

>> 三菱UFJ銀行住宅ローンをチェック

三井住友銀行

CMでよく見ることの多い三井住友銀行は、永住権がない外国籍の人でも以下の条件に加えて、日本への定住性がどの程度あるのかで判断をします。

  • 配偶者が日本人の人
  • 子供が日本の学校に通っている人

ちなみに三井住友銀行は永住権がない外国籍の人でも「住宅金額の減額」のような条件は付いてきません。条件はお客さまごとに判断

>> 三井住友銀行住宅ローンをチェック

三菱UFJ銀行と三井住友銀行の金利比較

以下に三菱UFJ銀行と三井住友銀行の金利比較をまとめましたので、ご参照ください。

銀行名 変動金利 3年固定 5年固定 10年固定
三菱UFJ銀行 0.345% 0.89%〜0.97% なし 1.11%〜1.19%
三井住友銀行 0.625% 1.65%〜1.90% 1.70%〜1.95% 2.00%〜2.25%

※2024年11月現在、個人の属性により金利は異なります。条件はお客さまごとに判断となります。

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住宅ローンは低金利順に返済額が一番少なくなるとは限りません。

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まとめ

外国人が住宅ローンを利用するうえで必要になる知識を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

永住権がない外国籍の方が住宅ローンを利用方法についても理解いただけたと思います。

もし外国籍の方が住宅ローンを利用するのであれば、今回紹介した知識をぜひ参考にしてみてください。

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